こんにちは、makenaizone HP編集長の田中幸子です。
3月のニューヨーク、そして東京、神戸に続いて、今夏は6月末からフランスへ3週間ほど行ってきました。パリから東のスイス国境に近いフランシュ・コンテ地方へ、そしてドイツ国境に近いアルザス地方、さらにルクセンブルグまで足を伸ばしました。
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フランスに滞在中に、神戸の被災地NGO協働センターの増島さんから、かわいい仔象ちゃんのお話が入ってきました。この夏は、九州で水害の被害があり、被災地NGO協働センターのスタッフの皆さんも現地へ入られて、忙しく過ごされている様子を伺っていました。モスクワからリガからの皆さんの日本へ贈ってくれた暖かい気持ちの輪が大きく育って、仔象ちゃんの生命へつながって神戸に戻ってきたのですね。まけないぞうの大きく広がるご縁にぴったり・・・。水害の被害が甚大でとても心配ななかで、国境を越えて お母さんぞうから仔象ちゃんへとつながれた愛に溢れる話は、心にぽっと灯を明るくつけて力づけてくれるようなニュースでした。
神戸市立王子動物園に里帰りした ぞうの「結希」に「まけないぞう」をプレゼント
神戸の動物園での「まけないぞう」贈呈式から、「まけないぞう」が生まれて20年を記念する「まけないぞうキャラバン」が始まるとのことです。
私たちmakenaizone一同も、また心新たに応援をしていきます。
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さて、せっかくフランスの東まで行ったので、ドイツとの国境近くの町、アルザス地方のセレスタというところまで、95年の震災で亡くなった連れ合い中川努の親友夫妻に会いに行きました。
実は94年の年末にフランスから西宮を訪れた彼らに、二人一緒に会っていたのです。
いろいろな試練を乗り越えて、やっと和やかな時間が訪れたことを、古い友だち同士しみじみと分かち合った時間でした。その2週間後にはあの震災が迫っていたこと、悲しい別れがすぐそこまで来ていることなど、想像だにしませんでした。
それから20年以上、音信不通になってしまっていましたが、今はニューヨーク在住のお嬢さんがmakenaizoneに書いていた私の文章を見つけてくれたことから、また連絡がとれたのです。まさに「まけないぞう」につないでもらった奇跡のような再会でした。
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恵美子さん、ギーさんと、メールで連絡していましたが、前の晩 ぜんぜん眠れず・・・そして嬉しい再会に話が止まらず夜遅くまで喋り続けてしまいました。神戸と南相馬の「まけないぞう」をお届けして一緒に記念撮影をしました。
悲しかったけれども懐かしくて幸せな再会でした。何か大きな力に支えられて、こうして素敵な友だちと長い空白を埋め想いを分かち合うことができたことが、とても不思議なことのように思えました。心から感謝です。
恵美子さんが大切にしていることばを教えてもらいました。
「すべてのものは過ぎ去り そして消えていく
その過ぎ去り消え去ってゆくものの奥にある
永遠なるもののことを
静かに考えよう」
Mille mercis à nos très chers amis !!
恵美子さん、ギーさん、ほんとうにありがとうございました。
アルザスの青い空
アルザスから、車で3時間ほど北へ。
友人のジャンクロード・オロリシュさんに会いに行きました。オロリシュさんは、もともとルクセンブルグの人ですが、20年ほど上智大学でドイツ語を教えていたのです。同年代の親しい「元同僚」であり友だちです。5年前からルクセンブルグに戻ってカトリック教会の大司教になりました。
7月13日 この日はお休みとのことで、こじんまりと美しいルクセンブルグの街を、ゆっくり一緒に散歩しました。5年ぶりの再会 とても嬉しかったです。
ルクセンブルグはドイツ・フランス・ベルギーに囲まれた小さな美しい国です。第2次世界大戦ではドイツに占領されました。歴史的に周りの国々から影響を受けることが多かったけれども、その地の利を生かして独特の文化と存在感があります。ブラジルやポルトガルをはじめ、言葉も文化も異なった地域からの人たちが混じり合っています。教会のミサでもルクセンブルグ語、フランス語、英語、ドイツ語の歌を歌うのです。
オロリシュさんの大司教館に泊めてもらった夜は毎週のミサで手伝いをしている若い高校生のグループが集まって祈り、バーベキューでした。「夏はこの若い人たちとタイの難民キャンプの手伝いに行くんだよ、まけないぞう!」と相変わらずの優しい笑顔で話してくれました。
なにかと大変な仕事だけど、また次に会うときまで元気で!
「まけないぞう かわいいですね!」と大司教館のスタッフの方々もとても喜んでくださいました。
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世界を飛び回るビジネスマン荒木さんにも会えました。お忙しいなか、お時間をとっていただき、ありがとうございました!!