ドクター青木のぞうさん日記

makenaizone主宰の青木正美が、自分の生活の中でできるボランティアとは何かを考え、実行してみよう、そんな四方山話を綴ります。
Dr Aoki's Prescription...

2013.8.24

2013年8月24日 土曜日

福島原発の汚染水漏れの事故がシリアスであればあるほど、焦点がぼやけてしまいがちだが、原発労働者の方々の被ばく問題がとても心配になる。

東京に妻子を送り出し、自身は地元に残って原発で働いている方からも、この夏には余りにもバテが酷いという話を聞いて、本当に胸が詰まる思いがした。

通常の廃炉への過程でも、一日3000人の労働力を必要としている原発の中で、これほどまでにトラブルが多発してこれほどまでに暑くて脱水で倒れる人が多い中で、工事は上手く回っていくのだろうか。

5月にウクライナに行って一番日本と違っているなぁ、と思ったことの一つに、ウクライナではチェルノブイリ原発の対処に当たった原発労働者リクビナートルは、社会的にたいへん尊敬されているし、本人も誇りに思っている。
チェルノブイリ法はリクビナートルの人々が中心となって、制定されたほどなのだ。

それに比べて、日本の原発労働者の方々には、なかなか光が当たらない。TEPCOも経費削減のために人件費を減らしていると聞くし、事故の当初から多重下請けの実態が浮き彫りにされていた。
にもかかわらず、未だに待遇が変わったと聞いた試しがないのだ。
一刻も早く、もっと待遇の改善をしないと、働く人々が健康が侵害されて行っている……。

現在原発労働従事者は、労働安全衛生法に基づいて「電離放射線障害防止規則」に則った健康管理がなされているのだが、これが厳密に守られていないという事が、時々聞こえてくる。
けれども、ここをしっかりと管理してゆかなければ、彼らの健康が守られてゆかなければ、事故の収束などできるはずがないではないか。

身を投げうって働いている方々を救えないような国に、真っ当なる未来が来るとはとても思えやしない。
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2013.8.23

2013年8月23日 金曜日

8:00 29℃
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2013.8.22

2013年8月22日 木曜日

今日は午後から、郡山の友人Uが顔を見せてくれた。
初めて彼女と会ったのは震災後なのだが、何しろ今では親戚付き合いというか、ほとんど親戚と言っても過言ではないほど。

彼女の娘さんは母子で福島県内に自主避難をしているので、話題はもっぱら原発事故の関連の話になってしまうのだが、今日は久々にゆっくりとちょっとしたアイデア語り合う時間ができた。

あの事故以来、福島県内に沢山の知り合いができたし、最近では東北新幹線に乗って福島に降り立つと、故郷に帰ってきたような感覚があるほどなのだが、それもこれもUという友人を通して、或は彼女との共通の友人を通して、自分の中に入ってくる情報や感情やあったればこそのことだといつも思うのだ。

そうだ。これだけ大きな事故が東京の230kmほど北東で起こっていても、あまり東京の人々が熱心に感じていないのは、福島に感情移入ができないからなのではないか。
わたしにはUなどの親しい人々が発するメッセージが直接毎日届くからこそ、わたしは福島に目を向かざるを得ない。
もしも、そんなかけがえのない人が福島に住んでいなければ、わたしがそうであるように、興味を持てないのではないだろうか。所詮は他人事となってしまうのではないだろうか。

折しも今日、「原発事故子ども・被災者支援法」が具体的に全く動いていないことに対して、基本方針の早期策定を求めて提訴がなされた。
弁護団の河崎健一郎弁護士とも昨年来一年近く研究会を共にしているが、ここまで棚ざらしにされてきた「原発事故子ども・被災者支援法」のあり方に対して、何とかこれを動かすに至るよう一石が投じられた。

「原発事故子ども・被災者支援法」は、福島県外の人々、ことに事故には無縁だと思っている人々にも、きっといつかこの法律に因って救済される場面がでてくるはずだと、わたしは思っている。
そういう意味でも、もっともっと沢山の人々に注目して欲しい裁判の行方なのだ。

「原発事故子ども・被災者支援法」について、早分かりはコチラから
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kawasakikenichiro/20130822-00027449/

親子まけないぞう、到着!
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2013.8.21

2013年8月21日 水曜日

 東電は、原発の港湾内の放射性物質の濃度から、ストロンチウムが1日に30億~100億ベクレル、セシウム137が40億~200億ベクレル流れ出ていると試算。事故直後の2011年5月から汚染水が地下水に漏れ出し続けていると想定すると、総放出量はストロンチウム90で10兆ベクレル、セシウム137は20兆ベクレルと見積もった。

http://www.asahi.com/national/update/0821/TKY201308210482.html?ref=com_top6  

やはり、そうだったか。至極当然の話だが、なぜにこのタイミングでこんな情報がリークされているのだろうか。その理由を考えると眠れなくなる。
まずは、命を守る準備をしなくては。一に情報、二に医療、あとは教育のみが危機を救うだろう。
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2013.8.20

2013年8月20日 火曜日

2013.8.20 8:00 32℃

夕方、福島県の県民健康調査の記者会見をIwj のUst.をチラ見しながらの診療。
おしどりマコさんが、めっちゃシャープな質問をしている。いつものことながら、頭が下がる。
会見のUst.が良い所になると、神経ブロック注射に呼ばれる。ま、仕方がないなぁ。

癌の発生率や検査体制の問題やら、まだまだ色々問題はあるのだが、それよりも甲状腺にだけ特化した様な、そんな県民健康管理で良いのだろうか。

5月にウクライナで見てきたところでは、高濃度汚染地域・強制避難地域の人々は、事故から2ヶ月以内に、大人も子どもも全ての人々に、甲状腺検査をはじめとして血液検査も完了していて、しかも以来27年間定期的に続けられているのだ。

被ばくに因る病気は、決して子どもの甲状腺癌だけではない。
何か大きな忘れ物をしている、この国は、、。
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