makenaizone

久しぶりに髪を切った。
震災以降、髪の延びる速度が遅くなった。

夕方、東京から友人が訪ねてきて、夕食をともにした。
震災以後は、何が起こっても不思議がない。そんな話をしながらの食事。
わたしたちは、ある種の「戦中」を生きているのだとつくづく思う。

地下水が漏れ続けているのだ。
トリチウムの行方なども誰も知らない、そんな戦中を生きているのだ。

震災前まで、わたしは週末は東京を離れて暮らしていた。
金曜日の閉診後に新幹線に飛び乗り、月曜日の早朝に東京に向かう。

ところが311で、わたしの住まいの周辺はホットスポットになってしまった。
色々な研究会や勉強会などで、週末に東京を離れられないことも多々あるのだが、それにも増して、線量が気になって疎遠になっていたのも現実の話ではある。

よくよく考えてみると、週末東京を離れて暮らすようになって丸10年になる。
いつかは東京から引退する日が来るはずだった……。

という訳で、少し疎遠になっていた週末ホームタウンの隣町に、居心地の良い図書館がオープンしていたり、好きだった店がなくなっていたり、なじみのカフェでまったりしたり、事務的な用事もこなしたり、夕食は気のおけない友人となじみの和食で一献、などという一日を過ごした8月2日。

海にトリチウムが20〜40億ベクレル流れておった、と。
副大臣がナチスのやり方を真似ようと言ったって。

もう怒る電池が切れちゃったよ。夕方、カフェから見えたお山にガスが出て来たようだ。
ノロノロと心の電池を入れ替えて、明日は娑婆に戻らにゃなるめー。

仕事を幾つか抱えつつ、早朝の東京脱出に成功。
久しぶりのロングドライブ。

昔は運転している時が一番幸せで、一番リラックスしていた。
好きな音楽を聴きながら、運転に集中していると、時間も忘れた。
どんなに道が混んでいようとも、どんなに車が止められそうになくとも、とにもかくにも車を運転して何処にでも行ったものだ。

ところが最近では、運転が億劫になってしまった自分が居る。
2時間や3時間のドライブが疲れる。

一寝入りして、夕方、友人を訪ねた。
友人宅に向かう途中に夕焼けに遭遇。金色の縁取りの雲と青い空。この夏休み最高の瞬間。

水曜日は当日〆切の原稿を書きながら一日が終わってしまった。
まだ、もう一本あるが、それを持ったまま今からドライブへ。

早くしないと、夏休みが終わっちまうわぃ……。