村井雅清(むらい・まさきよ)
2009年8月水害に遭った兵庫県佐用町で焼いた竹炭約1トン(100紙袋)を、東日本大震災の被害のあった宮城県石巻市住吉にある石巻中央公民館住吉分館に運びました。6月28日に佐用町で炭を積み込み、翌29日早朝4時30分に神戸を出発、12時間トラックで走って届けてきたのです。
佐用町からの第一号としての炭は、まだかまだかと待ち受けてくださった自治会長さんと日本財団のスタッフ及び現地にいたボランティアとで、手際よく広さ約30畳の公民館に敷き詰めました。100紙袋の炭はすでに消毒のため散布された石灰の白い粉を覆うように、手際よく5人の手で敷かれました。佐用町上月竹炭生産組合指導のもと当NGOスタッフである社会人1年生と大学4回生とで焼いた炭は、丁度床下一面に過不足なく敷き詰めることができ、作業はわずか30分で完了しました。
紙袋の口ヒモをほどき、白い土の上に撒くと、竹炭独特のキンキンという金属音が響き渡り、2009年の佐用町での水害後の同じ作業を思い出しました。こうして耳に残っている音というのは、しばらく聞いていると懐かしく蘇るものです。自治会長さんも「水害後の大変なときに、しかも遠いところから運んでくださってありがとうございます。」と丁寧にお礼を言われ、こちらの方が恐縮するほどでした。 (続きを読む... more...)