引き受けていた原稿の〆切に間に合わず……。
最近、とみに切迫感がないと原稿が書けないようになってしまった。
これはやはり、何かの脳内の変化に違いない。
歳のせいにするには、ちょっと卑怯な気がするが、果たしてそうなのだろうか。
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みなさん
東北大震災から2年を迎えました。励ましのメッセージを頂き、ありがとうございます。
みなさまには、この2年間たくさんのご支援と温かい愛を被災地に届けて下さり心から感謝致します。
3月初旬に岩手県を訪れました。
みなさん元気な様子でしたが、復興住宅、再建、仕事など課題は山積で目に見えないニーズが増えてきたように感じられました。
お一人、お一人のお話に耳を傾けると時間がいくらあっても足りない感じでした。
阪神淡路大震災の時も2年目以降に「孤立死」などさまざまな問題が浮かび上がって来ました。
ただ、それは、被災地に限らない、社会の問題も同時に浮き彫りになっていました。
被災地ではいまボランティアも、NPO、NGOなども減ってきていて、被災地は孤独や不安を抱えながら毎日を過ごしています。
「まけないぞう」の作り手さんも自律神経失調症になったり、体調を崩している方が多いです。
でも何もしないでぼーっとしていてもしょうがないし、手を動かしていると気がまぎれるからと「まけないぞう」をちくちく縫っています。
遠野の応援団のお母さんたちも「つるしびな」などを通して被災地を訪問し、「いまだからこそ、生きがいが必要なんだよね」と話してくれました。
やっぱ女性はパワーがあるし、男性と違った視点を持っています。
3・11ここに生きるの中でも「この社会を支えているのは女性だよ」と言った福島の方の言葉が思い起こされます。
村井が言っていましたが、いま被災者の”痛み”と少しずつですが、向き合うような津波直後とはまた少し違うステージになってきました。
その“痛み”に触れながら、寄り添いというもの、最後の一人までということを「まけないぞう」を通して、できればいいなと思います。
もちろん、NGOのメンバーだけでは到底できません、みなさんのお力はこれからも欠かせません。
まだまだ先の長い道のりですが、いま私たちができることをこつこつしていきたいと思います。
6月からはフルメンバーが神戸の事務所に揃います。どうぞ今年もまたよろしくお願いします。
増島智子
みなさん、被災地NGO恊働センターの村井です。
あれから2年、ほんとにみなさまには、言葉で言い表せないほどのご支援を頂きまして心から感謝を申し上げます。
阪神淡路大震災から18年続けて参りました「まけないぞうプロジェクト」も、3・11直後から岩手県大槌町の一つの避難所からはじめ、現在では大船渡市、釜石市、陸前高田市、大槌町、そして宮城県では気仙沼、石巻、福島県は南相馬市、山形県米沢、千葉県旭市と作り手さんは広がってきました。各々の地で、一人ひとりの被災者が一針一針精魂込めて縫い上げながら、ある人にとっては津波で亡くした愛する人の分身のように向き合い、またある人は子どもさんやお孫さんの生まれ還りとして、大事に大事に傍に置きつつ、最後は嫁に出すがごとく支援者の所に出されています。
まけないぞうと向き合うことは、そこに各々のかけがえのない生きざまと向き合うようなものでしょうか。私たちの想像を超える、苦悩と不安が、笑顔の裏に潜んでいるようでございます。
でも、それはきっとまけないぞうを手にした支援者、タオルを送って下さる支援者,またタオルの仕分けをして下さっている方々へ届くメッセージの行間ににじみ出していることと思います。
私たちは、こうした被災者の”痛み”と向き合いながら、やがてさらに被災者との寄り添い、つながりへと具現化しているように思います。
先日岩手県遠野市長のお話を聞く機会があり、そこで市長が言われた次の言葉が印象的でした。
「心は見えないけど、心遣いは見える。思いは見えないけど、思いやりは見える」と。
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さて振り返れば、阪神淡路大震災から丸2年を終えた頃というのは、まだまだ目の前の暮らしをどのように立て直すかということに精一杯で、住宅再建のための公的支援もなく、不安を抱えながらの3年目を迎えるという厳しい事態で、今、東日本の被災者の置かれた状況と大きく変わらない状況でした。
しかしながら、神戸の教訓がなかなか生かされず、歯ぎしりをしている日々でございますが、あくまでも復旧・復興の主役は被災者自身でありますので、寄り添い、見守り続けることだけは忘れず、まけないぞうプロジェクトを通して、みなさまと被災者とをつなげる役割を担って行きたいと思っております。
さまざまに至らぬところがあろうかと思いますが、今後ともご支援の程よろしくお願します。
なお、6月以降は、2年にわたって東京に出向させていたスタッフも神戸に戻り、足湯ボランティアなど被災地支援のプロジェクトを継続して担いながら、事務局の核として働く所存でございますので、あわせてよろしくお願い致します。
長くなって申し訳ありません。
311の晩になった。
心細かった、あの日の事を思い出す。
テレビなどでは、被災地への資金などがショートしてボランティアが打ち切られるものが
沢山あると伝えている。
ならば、 makenaizoneでは、これからもしっかりと、被災地NGO恊働センターを通して、
作り手のみなさんや被災地を支えよう。
まけないぞうは、阪神淡路大震災のときから被災地NGO恊働センターの村井雅清代表が
育て守ってきたものだ。その志をmakenaizoneはこれからも分かち合って行こう。
まけないぞう、とはその名の通り、「負けないぞう!」というメッセージそのものなのだ。
風化が敵であるならば、風化になんか負けないぞう。負けないそうスピリットでまけないぞう!
【2013年3月11日に寄せて】
東日本大震災が起こってから今日で2年、3度目の3月11日が巡ってきました。
2年前のあの日、大きな地震とその直後に 東日本の太平洋沿岸部に繰り返し押し寄せた大津波により、かけがえのない尊い命を落とされた皆さま、大切なご家族ご友人を亡くされた多くの皆さまに改めまして心よりお悔やみを申し上げます。
そして 阪神淡路大震災の直後に生まれ、今年で18年の歴史を持つ神戸生まれの “仕事づくり、いきがい作りの『まけないぞう』”は、その後日本各地で起こった様々な自然災害の被災地各地にリレーされた後、2011年には東日本大震災後の被災地の各地にも広がり 今日も東北の数多くの作り手さんの笑顔と勇気の源となっております。
どんなに小さな愛でも沢山集まれば大きな愛に変えることが出来ます。
全国の皆さまから寄付されたタオルがボランティアの皆さんの手によって仕分けられ、被災された作り手さんのもとへ届き、そして可愛らしい壁掛けタオルの『まけないぞう』へと生まれ変わり、そして日本中、世界中の皆さんのもとへ今日も届けられ、被災された皆さんへ心を寄せる温かい気持ちがまけないぞうと共に広がりつづけています。
震災直後の時期よりも2年という時を経た現在、思うように進まない復興や益々見えなくなっている先行きへの不安等で、体調を崩されたり、前を向いて頑張って行こうという気持ちに中折れ現象が多くの被災地の皆さんの中に見られる昨今です。
その様な時期だからこそ、18年の長きに渡って継続されてきた『まけないぞうプロジェクト』の支援の火をこれからも絶やさないように、私たち” makenaizone(負けないゾーン)”は、一人でも多くの被災地の作り手さん達の思いを引き続き 日本全国、世界各地に運んでいけるように、応援を続けて参ります。
被災地にて今も辛く、癒されない心の痛みを沢山抱えながら、それでも一生懸命前を向いて生きていこうとなさっている皆さんのことをいつまでも忘れない!という気持ちを込めて、そして、数多くの犠牲者の方が生きたかった今日をこうして生きている私たちが末永く出来る支援、『まけないぞうプロジェクト』へのご協力をこれからも継続的に行っていただけますよう心よりお願い申し上げます。合掌。
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【Makenaizo Message on March 11, 2013】
It’s been 2 years since East Japan Great Earthquake & Tsunami occurred in March, 2011, and Today is the 3rd 3.11 that we experience. Taking this opportunity, we’d like to send our deepest condolence to those who have lost their precious lives, and to those who lost their loved ones 2 years ago and all of the people who are still living in the difficult situation up until today. Makenaizo Elephants have been giving the courage & smile to the affected people ever since Hanshin Awaji Great Earthquake occurred 18 years ago. Lots of unused towels have been donated from all over Japan, and those towels have been sorted by many volunteer staff members and sent to the affected areas, and are made into cute elephant-shaped hanging towel by the makers in disaster areas in Japan. Actually many affected people are still suffering so much from what they have lost, and many of them are now more depressed than before. One of the best ways for you to support the affected people and to show your determination that you’ll never forget about them is to kindly buy Makenaizo and to donate the towels that would be made into Makenaizo Towels! Your continued & sincere support & love to this wonderful project would be highly appreciated going forward! This is the wonderful action that we can do who live today which many victims could not live. Our prayers are always with the affected people in the devastated areas.
9日と10日、全国で大きな脱原発デモが行われた。
9日はフランスやドイツでも脱原発を目指して人間の鎖のデモが行われた。
311は日本や世界中の人々にとって、余りにも過酷な wakeup call になったのではないだろうか。
事故から2年間、わたしたちは多くを学んだ。
原子力発電の裏には、核兵器の覇権争いがあり、巨大な利権があり、世界経済と繋がる政治があり、司法を含む行政と通じ、メディアを従わせ、エンドユーザーはただただ便利な暮らしで飼いならされていったのだ。
しかし、もう止めようではないか。
今からでも決して遅くはない。そう信じて、この美しい国を子どもたちに手渡そうではないか。
魂を売るのは、もうよそう。
世界的に株価が上昇している。
テレビのニュースでは、アベノミクスによる景気回復の兆しと2020年の東京オリンピック誘致と震災から丸2年特集とが、同時並行的に流されている。
東京の永田町で、国会で、日銀で、霞ヶ関で、兜町で、都内のホテルの宴会場で起こっている景気云々の話しと、
東北の南相馬で、飯舘村で、川内村で、郡山で、陸前高田で、石巻で、気仙沼で暮らしている人々の話とは、違う時代の違う惑星ほどかけ離れてやしないだろうか。
巨大マネーの話で復興話なんか吹っ飛ぶ毎日だ。
私たちの国は、かつてないほどの大きな地震が起き、原発が壊れ、放射線が撒き散らかされた。人々は逃げ惑い、暮らしは破壊され、尊厳は踏みにじられた。こんなことになろうとは思ってもみない事がおこってしまったのだ。大きな津波によって、二万人近い人々が亡くなりもした。
それはまるで、日本だけが戦争に巻き込まれたかのような状況なのだ。いつ終わるとも分からない戦争状態の日々……。
それなのに政府はカネだといい、マスコミもカネカネカネと応える。
どうして景気回復が優先なのだろうか。被災地の子どもたちの安全や復興よりも大事なものが他にあるとでも言うのだろうか。
何時からこの国は、これほどまでに守銭奴のような醜い大人たちが舵を取るようになったのだろう。
ほとほと無力感を感じる3月7日だ。
朝から春の麗らかな陽気になった。
昼休み、近所の画廊で個展を開いている安藤栄作さんを訪ねた。
311は福島県いわき市で被災。津波で家財の全てと作品の全てを失った彫刻家だ。
現在は奈良県天理市に移住し、精力的に創作をされている。
Facebookで出会ってから、ずっと安藤さんとはお会いしたかった。
果たして、たいへん真っすぐな福島原発問題についての意見を交換することができた。
安藤さんと話をしていて、改めて、自分たちに課せられたものを感じた。
いま福島原発の周囲、中通りや北関東の高線量地域で起こっていることから決して目を逸らす訳にはいかない。それは私たちの世代が、きっちりと「カタ」をつけなければならない事だからだ。
お互いに確認し合って安藤さんと分かれた午後だ。