今日は父の日だった。
父が死んで7年目。これまで特段に父が恋しいと思う事もなかったのだが、非常に用心深い人だったので、もしも今の時代を見ていたら何と言っただろうかと、時々思う事がある。
父はまた、たいへん歴史が好きな人だった。父方の祖父は信州の生まれ、祖母は仙台の生まれだったこともあって、東北の歴史には大変に詳しい人だった。
なので、例えば、坂本龍馬が盲目的にヒーロになっている小説やドラマなどには、ひじょうに批評的だった。
それで、今年は日曜日になると、時々父を思い出す。NHKの大河ドラマ『八重の桜』を見るたびに父を思い出す。
それにしても、今さらながら東北への仕打ちは厳しい。江戸城の無血開城の代わりとして振り上げられた拳は、会津を初めとした奥羽に下ろされ、その後も第二次世界大戦でも過酷な戦地に出兵を余儀なくされ、原発立地県にもなってしまった。
そういう歴史の流れから考えてみると、今の政治家が東北の震災からの復興や、放射線障害から子ども達を救うことに対して、かなり鈍感に見えてしまうというのはわたしの単なる思い過しではないのかもしれない……。
ふと、そんな事を、亡き父に聞いてみたくなった夜だ。