2013.7.30

2013年7月30日 火曜日

午前中は銀座の内科クリニックで健診のために友人を訪ね、院長も交えて原発論議を。
私たち医師には、心の底から何かしなくてはならないという意識があるのだが、どうして良いか分からないというのが事実でもある。

それでも、こうして医者3人がこれからの日本の現実について、少しでも話し合うことがとても大切なことなのだと思う。

さて、水害が深刻だ。
東京も夜になって雨が降って、これから長距離のドライブをしようと思っていたのだが、ちょっとためらう夜だ。

自然が相手ではどうしようもない話なのだが、山の自然の治水能力を遥かに超える雨が降るようになったのは、なぜなのだろうか。
何百年に一度であっても、やはり私たちは備えなくてはならないのだ。

最後に。
今夜の『報道ステーション』に新潟県の泉田知事が出演していた。

「新潟には福島からの避難者が5000人も居て、ほとんど二束三文の賠償金で見捨てられ、自分たちの人生を全て捨てなくてはならない事態になっている。こんな事が二度と起きてはならない」、と。

本当にその通りだ。元々、今の柏崎刈羽原発のある刈羽村は沼地で、稲作に適していなかった土地だ。そこに持ち上がったのが、原発の誘致。田中角栄が誘致に一役買って、4億円の見返りを得て、それを秘書2人が運んだのは余りにも有名な話だが。

なぜ、稲作に適さなかったかというと、塩分と砂を含んだ沼地であったと聞いた覚えがある。そんな所に、原発を建ててしまったのが日本の高度成長期の悲しい歴史なのだ。

福島第一原発事故の原因をしっかり総括した上で、柏崎刈羽はどうなのか議論を尽くして、百万が一にでも事故があった時に、行政はどう対処できるのかという観点から再稼働はNOであると主張する泉田知事の姿勢は真っ当そのものである。

山口県に降った雨が観測史上初めての大雨となったこの日本で、これ以上のリスクを抱え込んでゆくのは余りにも無理な話ではなかろうか。
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