閉診後は特定秘密保護法についての取材。
反対する医師と歯科医師の会を立ち上げてから、色々な記者さんとお会いするのだが、どうしてこの会を立ち上げたのか説明するのに、めっちゃ時間がかかる。
色々な要因があるし、ひょんなきっかけもあるし、ひと言ではなかなか言えないのだ。
という訳で、とんでもなく長時間に渡ってのインタビューになってしまった。
急いで帰宅するも、日付の変わる直前で、既にテレビのニュースは全て終わっていて、残念!
なにしろ16日は理化学研究所の笹井さんの記者会見があったのだが、これにについてニュース番組のコメンテーターの話が聴いてみたかった。
15時からの記者会見、ニコ生で途切れ途切れに見たのだが、確かに笹井さんはSTAP現象をぜんぜん否定していなかった。
恐らくここまで大騒ぎにならなかったなら、ピースサインでもして「メッチャすごいもん発見しましたがな」とか言いそうな雰囲気さえした。
それよりも驚いたのが、質疑応答に手を挙げた「記者」のレベルだ。
テクニカルタームをバリバリ使って、ジェラシージェラジェラ燃やしながら、重箱の隅を突いてくる。一人で何問も質問してくるツワモノばかりだ。
しかし笹井さんは些かもSTAPについては疑念を持っていない。それが質問で、どんどん露になってくる。ちょっと面白い会見になった。
体細胞に2日間ダメージを与えたあと、酸性溶液に浸すと細胞の初期化が始まるが、そのダメージの掛け方の詳細は小保方さんがコツを掴んでいる、と質問者を軽く突き放す。
でもジェラシージェラジェラの質問者は諦めない。なぜT細胞リンパ球を使うのか、B細胞ではダメなのか、とかいう。ジェラジェラの言葉尻には余裕が全然ないが、緊張はしているものの、笹井さんには明らかに余裕が漂う。
この国は、だからどうかしている。
もしかしたら100年に一回あるかないかの大発見かもしれないのに、他人の成功は素直に喜べないのだろうか。
もちろん、こうした議論や切磋琢磨は必要だ。そう、絶対に必要だ。
でもね、こんな記者会見でジェラジェラやるもんじゃないじゃん?
マスコミ各社もSTAP刺客記者を大挙して繰り出すよりも、もっと他にやることはないのだろうか。
ま、昼間から仕事中に、ニコ生を見ている自分も自分なのだけれども。
しかし、これでSTAP現象というもがあるらしいという事が分かってきた。
2日間のダメージというのは、何なのだろう。というか、どうして発見に至ったのだろう?
きっと、すごくひょんな偶然から発見したに違いない。
日本はいま、世界史に残る大きな自然災害と原発事故の渦中にある。
そんな国で、もしもSTAP現象というものが本当に何度も再現出来るものなのであれば……神さまって案外近くにいるんじゃなかろうか、と思ったりした躑躅の咲き始めた、朧月の十六夜だ。