28日にジュネーブで国連人権理事会のアナンド・グローバー氏が東京電力福島第一原発事故による被爆の報告書を提出し、勧告をおこなった。
ともかく、国の健康調査は全くもって足りない。
なぜ血液検査がなされていないのか、ほとほと理解に苦しむ。
内部被爆に関しても、最低限尿検査をしなくては。
いま原発事故後の被ばく健診では、どういう訳か甲状腺のエコーだけにスポットが当たっている。
しかし、それこそあまり初期の131Iの被ばくばかりに気をとられていては、未来の大きな失策を免れないだろう。
TEPCOの肩を持つつもりはサラサラないが、チェルノブイリに比べて131Iの総量は少ないと思われる。
それよりも経年変化を知るためにも、血算ことに白血球、セシウムの内部被ばくをみるためには尿検査が必須だ。
日本の高度医療に馴れている人々は、とかく「機械もの」の検査が好きで、エコーやホールボディーカウンターも精度の良いモノを欲している。医療者も患者も。
しかし、そんな機械モノよりも大事な検査があるのだ。
殊に専門家の手で行わなくてはならない「小児の採血」が最も重要かつ、現実的に実施をするとなると難しい問題が多々ある。
小児の一般外来が止まってしまうなど、しっかりとした対策を立てなければならないだろう。
しかしボヤボヤしている暇はない。必ずやらねば!
もう一つ。原発で収束作業に当たっておられる人々への健康診断も、即刻やらなくてはならない。
こんなことは、国連人権理事会の勧告を待つまでもなく、である。
ウクライナは経済的に日本よりも貧しい国に思えた。
しかし、やるべきことはやっている。
わたしたちは、現状をしっかりと把握して直視して、実行に移すことをしていかなくてはならないと思うのだ。