震災前まで、わたしは週末は東京を離れて暮らしていた。
金曜日の閉診後に新幹線に飛び乗り、月曜日の早朝に東京に向かう。
ところが311で、わたしの住まいの周辺はホットスポットになってしまった。
色々な研究会や勉強会などで、週末に東京を離れられないことも多々あるのだが、それにも増して、線量が気になって疎遠になっていたのも現実の話ではある。
よくよく考えてみると、週末東京を離れて暮らすようになって丸10年になる。
いつかは東京から引退する日が来るはずだった……。
という訳で、少し疎遠になっていた週末ホームタウンの隣町に、居心地の良い図書館がオープンしていたり、好きだった店がなくなっていたり、なじみのカフェでまったりしたり、事務的な用事もこなしたり、夕食は気のおけない友人となじみの和食で一献、などという一日を過ごした8月2日。
海にトリチウムが20〜40億ベクレル流れておった、と。
副大臣がナチスのやり方を真似ようと言ったって。
もう怒る電池が切れちゃったよ。夕方、カフェから見えたお山にガスが出て来たようだ。
ノロノロと心の電池を入れ替えて、明日は娑婆に戻らにゃなるめー。
