夕方から、日弁連の『ウクライナ現地調査報告会』。
ウクライナ旅行の懐かしいメンバーの発表を聞きながら、また今中哲二氏の発表を聞きながら、この2ヶ月半の間のことを考えていた。
昨秋から本格的に福島の事故と関わりを深くするうち、色々な人々と出会い、ウクライナにも行き、進めば進むほど正直、分からなくなってくるのが低線量被ばくを取り巻く実態だったりもする。
人類最古の病は、ドイツで見つかった9000年前の骨に脊椎カリエスの痕跡があったということから結核と認識されているが、結核が「死の病」のリストから外れたのは、ストレプトマイシンが発見された1944年以降であり、まだほんの70年程しか経っていない。
そういう意味で放射線障害による病の歴史は、まだまだ本当に浅く始まったばかりだ。
早急に根本的な解決策が見えるとは思えない、と理解して前に進むしかない事も多々あるのことだろう。
報告会が終わって、弁護士会館の地下でお疲れさま会。青木秀樹弁護士や海渡雄一弁護士・小林玲子弁護士としみじみ、今のこの場面で弁護士と医師が両輪になって福島問題を考える部会が必要だという話しをば。
この10月の人権大会@広島で、何とか発足できないものか早急に検討しないとなぁ。
医療とは、患者さんが先にあって、後を追ってゆくものだ。法律は、できれば患者さんの先にあって欲しいものだ。双方の世界が出来る限り緊密に風通しよくつき合ってゆければ、どんなにいいかなぁ、と。