暑い暑い八月の終わりとなった。
国会は閉じたまま、汚染水対策の審議も始まる様子がないと思ったら、9月7日のIOC総会の結果を待って国会を開くのではないかとの新聞記事が出ていた。
もし、これが本当ならば、常軌を逸してはいないだろうか。
折しもTEPCOからのメール(31日23:07)によると、タンクの底の継ぎ目から1800mSv/hという高濃度の汚染水が漏れていて、8月31日の23時過ぎまで作業が続いたという。
この状況の中では、仮にIOC総会で2020年五輪が東京に選ばれたとしても、辞退をするべきだとわたしは思う。
今、この国は瀕死の重傷を負っている。その傷口を縫合もできないまま、五輪の祭典を開こうとしている事に、大変な違和感と危惧を覚える。
そんな余力があったら、16万人(実数はそれよりも大幅に多い)の避難者の方々に、尊厳ある暮らしを取り戻すことの方が先だろう。原発で毎日働いている3000人もの労働者の方々を、尊厳ある処遇にすることが先だろう。
たった今、オリンピックよりも原発対策が先に決まっているではないか。
1800mSv/hとは、人が4時間浴びると死に至る線量なのだ。そんな高濃度の汚染水のタンクが1000基もある事故現場から、たった240kmしか離れていない東京で、なぜ今オリンピックをやらなければならないのだろうか。
国威発揚のため、これまでの誘致資金の回収のため等々の理由をくっつけるのは、福島の現状を全く見ていないか、見ないフリをしているとしか思えない。
ともかく、見ないフリをしてカーニバルに溺れているような甘い考えでは、この国は死んでしまう、本当に。
もっと締まって行こうぜ!