長い長い一週間だったような、あっという間の一週間だったような。
今日のさいごに、わたしの災害復興学の恩師である、山中茂樹氏と話していて改めて気がついたのだが、この五輪誘致で、世界中に under control だと吹聴してしまった首相は、福島原発の復興はもとより、2020年までの間に起こる可能性のある震災に対しても、under control にしてしまった。
例えば、9月1日の防災の日の防災訓練のニュースバリューがcontrol されて、下げられてしまった。ま、官邸につながっている広告代理店が先手を打てば、いくらでもcontrol できるだろう。
問題は、こんなことが2020年まで続くということだ。ここで災害復社会的に少し考えてみよう。
首都直下地震のリスク評価がガクンと下がってしまったままで、東京のベイエリアの開発が五輪に向けてガンガン進んでしまうことになった。
ミクス第四の矢が五輪と騒ぎ立て、それでなくとも遅れている東北の復興よりも、東京の未開発エリアの湾岸に資本投下しようという。
これに因って、環状七号線の外側から湾岸エリアへの人口流入が加速される。
住宅取得年齢の低下、持ち家率の上昇、が、首都直下震災時には、もれなく二重ローン生活がのしかかってくることになる。
特記すべきなことは、その二重ローンの若者たちは、殆どが正社員なはずだ。
つまり、ミクス第四の矢は、若年のローン世代にとっては、地震発生の瞬間に大きな債務が発生してしまうという意味で、自分たちに向けて放たれたたいへん危険な矢なのである。
何とかしなくては……。