台風18号の被害が甚大になってしまった。
関西では水害、関東では竜巻被害と、たいへんな一日になってしまった。
わたしたちの国はこれほどまでに自然災害が多発する国だったのか、と、改めて心にしみ入る思いがした。
それから忘れてはならないことは、自然災害は同時に起こりえるということだ。1923年の関東大震災の際には、直前に紀伊半島から能登半島に抜ける台風が通過して、甲信越地方は折からのフェーン現象に見舞われていた。
よく言われる、関東大震災の火災旋風は、圧倒的な火災が上空に上昇気流を生んで旋風を巻き起こした、と言われるのだが、ど同時に関東の上空はフェーン現象による気流によって強風が吹いていたことを忘れてはならない。
ところで、今回の台風では、福井県のもんじゅのERSSが土砂崩れに因って、データが停止してしまったという。ERSSとは緊急時対策支援システム(ERSS:Emergency Response Support System)という原子力災害が起きた時に、原子力規制委員会や官邸が災害の把握をするために原子炉の状況やモニタリングポストの値を知るためのシステムだ。だからこれが断絶するということは、国家的な危機であるということだ。いくら台風の襲来によったといえども、不可抗力だからと許されるものではない。データ転送のバックアップ手段を何重にも整えるべきだろう。
そもそも、もんじゅにつながる道が一本しかないというのも、それ自体危機的なことなのだが……。
明日は秘密保全法のパブリックコメント締め切り日だ。心は台風一過とはならない日々が続く。