小泉純一郎氏の脱原発発言が、到頭、国会議事堂で話題になった。みんなの党の渡辺代表が引き合いに出したからだが、初めて小泉氏の脱原発発言が大マスコミに載ってから、約7週間。
わたしは小泉純一郎氏の取ってきた政策は殆ど支持できなかったし、戦後の日本の軍隊をイラクに送るようなことをしたという意味では、正直、今でも許し難いとも思っている。
しかし同時に、その人気の源についてこれほど考えさせられた人物も、他にはいなかった。人気の理由を考え続けてきたのは、マスコミも同様だろう。賛否で言えば明らかに否であるのだが、訳もわからず惹き付けられてしまったのではないか、小泉に。
小泉が脱原発と本気で言った時、だからあらゆるマスコミは無視をできなくなる……わたしはそう感じていた。そうして、それはこの国が原発を止めることができるか否かの、最初で最後の分水嶺になるだろうと、今のわたしは確信している。
***** *****
本気でこの国の原発を止めようと思ったら、大江健三郎氏が50人いても止まることはないだろう。瀬戸内寂聴氏が100人居ても止まることはないだろう。落合恵子氏が10人居ても止まることはないだろう。
しかし、小泉純一郎が言い出せば、止まる可能性は十二分にある。
それは多分、今わたしが考えているよりも、遥かに大きなうねりになるはずだ。
小泉を中心に80%の国民は、脱原発の船に乗り込めるはずだからだ。いや、もう乗り込む準備は整っている。
あとは彼の船を引き受ける側が、はっきと意思を示すべき時が近づいている。
***** *****
「さようなら原発」の呼びかけ人、内橋克人氏、大江健三郎氏、落合恵子氏、鎌田彗氏、坂本龍一氏、澤地久枝氏、瀬戸内寂聴氏、辻井喬氏、鶴見俊輔氏各位に呼びかけます。
可及的速やかに、小泉純一郎氏とコンタクトをお取り下さい。
小泉は、そのアプローチを待っているはずだから。
原発にさよならをするためには、小異を捨ててください。きっぱりと過去を捨ててください。過去を捨てない限り、原発は必ず動き続けるでしょう。
しかし、もしも、過去を捨てて、新しい小泉を迎え入れることが出来れば、「さようなら原発」は文字通り1000万人アクションが実現できることでしょう。
次の集会の時、小泉がゲストスピーカーとして登壇するような事が起これば、小泉は黄色の横断幕を持って、デモの先頭で歩くことでしょう。さすれば必ずやこの国は原発を止めることができるでしょう。
小泉にコンタクトを取ってください、関係者の皆さん、そして落合さん。
小泉はあなたとならば、一緒にやると言うでしょう。
その夢を叶えられるのは、あなたしか居ないのだから。