4号機の燃料棒取り出しが、8日から始まる予定であった。なぜか延期されたようだが、間もなく始まる事は間違いない。
4号機の使用済み燃料プールにある1500本余りのうち1300本が使用済み燃料で、この取り出しが非常に困難だろうと予想されている。
ここ数日前から、大々的にマスコミにお披露目されている燃料プール周辺だが、ゼネコン仕事とクレーン設備などのハード面ばかりの報道に正直ウンザリしている。
まず第一に、4号機の燃料プールから共用プールに燃料を移すことが、そもそもベストなのだろうか。燃料棒はウエットな保管より、ドライな保管の方が数段安全なのだが、そのあたりは充分に検討されたのだろうか。
第一原発敷地内に、免震装置を備えたドライキャスク置き場を作って保管するという手は、考えられなかったのだろうか。ならば、どうして・・・。
第二に、未だプレート境界での地震が完全に収まっていない中、当然ながら地震災害による燃料棒の破損のみならずヒューマンエラーも充分起こりうることだろう。その場合、一体どんな情報が我々に届くようになっているのかが全く聞こえて来ない。人権擁護の観点からみても余りにも無責任ではないだろうか。
今国会で特定秘密法でも通ろうものなら、今一時間毎に更新されているSPEEDI@福島第一原発もシャットダウンされてしまうのではないか、と、気が気ではない。
せめて人命に関わる「福島第一原発のバイタルサイン」のモニタリング結果は、今まで通りインターネットで共有できるように確約するべきだろう。
ともあれ、私たちももう少し関心を持たなければ、と、思うのだ。このプロジェクトの成功の可否によっては途方も無い未来になるかもしれないのだから。