2014.11.15

2014年11月15日 土曜日

映画「日本と原発」を観てきた。
この映画の内容を、確かに90%ぐらいは既知のことだった。しかし、こうして2時間にギュッと凝縮して観てみると、ものすごく重く根の深い問題がくっきりと浮き彫りになって胸にズシンと迫ってくる。

映画上映後に、監督の河合弁護士と構成の海渡弁護士が登壇して、河合さんが言っていた。
「この映画は「知」知識としての原発を全て盛り込んだ。「情」は福島の人々から奪われた尊厳を描いた。「意」は脱原発の強い意志を描いたつもりだ。だから一人でも多くの人に見て欲しい」

そうなのだ。この映画を見終わって、心にズシンと残る重たい現実は、私たちの精神活動に響くように作ってあるからなのだ。ここが河合弘之監督の優れたところなのだ。

ある災害を考え他の人々に情報を伝えようとするとき、わたしがいつも強く感じるのは、他者の現実に対しての想像力の欠如なのだ。そうしてまた大多数の人々は負の情報に対しての想像力を持続できない。河合さんもきっとそれをもどかしく感じていたに違いない。
だからこそ、原発という現実にどうすれば多くの人々を惹き付けることができるのか、多くの人に共感を持って観てもらうことができるのかを、考えに考えながら映画を作ったのだろうと思う。
それが「知」「情」「意」をしっかり意識をして映画におとしたということなのだ。

この映画は自主上映会を促進するのを目標にしている。
わたしもあと3回は観たいと思った。今後、自主上映会を企画しようと思う。

そう。原発問題を正面から考えることは、現代の日本に於いて避けては通れないことなのだ。311を経験した私たちだからこそ、真っ向から向き合わなければならないのだ。

映画が跳ねた後、映画館の隣の香妃園で友人と鳥そばを食べて帰ってきた。
懐かしい懐かしい亡母が大好きだった香妃園。やっぱり鳥そばは旨かった。が、喫煙所のような煙には参ったなぁ。

 


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