室﨑益輝先生の喜寿記念講演会(CODE海外災害援助市民センター)を視聴しました (2)

2021年8月22日 日曜日

(室﨑益輝先生の喜寿記念講演会 ゆかりの方々からのメッセージがありました)

 

村井雅清さん (CODE)

 

室崎先生に出会った当初、室崎先生が「ボランテイア道」ということを言われました。

私は阪神神戸大震災前に、神戸の地場産業ケミカルシューズ製造で働いていました。
その頃に「人の足」のことを考える近藤先生のことば「君は怠けものだから一生足から離れるな」に出会ったのです。

室崎先生に出会ったとき、まさにこのことばにある通り、自分も「ボランティア道」から一生離れずやっていこうと思いました。

室崎先生の今日のお話のなかで、先生の原点が戦争だった(戦中の尼崎に生まれ空襲の焼け野原の光景が幼い頃の記憶に刻まれている)と話されましたが、まさに今、アフガニスタンがたいへんな時期にある時期に、CODEとしてこのような講演会を開催できたことも、ボランテイア道のなかにあるのだろうなと思っています。

喜寿のお祝いを申しあげます。

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中川寿子さん コープこうべ理事 CODE理事

最近、未来基金の学生さんたちと花隈公園で飲み会をしていました。
室崎先生が少し遅れて参加されて、また他の集まりもあると言っておられました。
たくさんの若い方たちに囲まれて、たくさんの思いを抱いてこられたことと思います。

コープこうべはキリスト者である社会運動家 賀川豊彦によって創立されました。困難を抱えている人たちを見て、いてもたってもいられない思いで動くことが原点です。
神戸には市民が支え合う文化があるのでは、そしてその中でコープがひとつの役割を果たしてきたのではと言われると面映い思いがありますが、これからも市民の力を信じてやっていきなさいという教えと捉えています。

コロナ禍にあって、昨今は日本社会の底が抜けたような思いがしています。
もういちど原点にかえって頑張っていきたい。
そのような決意を述べて、お祝いのことばにさせていただきます。

ーー

酒井明子さん
災害看護 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授

研究領域: 災害 / 心理 / 被災者 / 災害看護 / 復興期 / 看護技術 / 評価 / 身体侵襲 / 演習 / ロボット / 採血 / 熟達 / 臨床看護 / 看講技術 / 支援者 / 災害初期 / 災害中長期 / 心理的支援 / 心理的変化 / 地域力 / 他職種連携 / 連携 / 住民重視 / 多職種連携
亡くなられた黒田裕子さんをとおして室崎先生に出会いました。

25−26年前の災害看護は発災直後のことが中心でしたが、生活再建が大切ということを黒田さんから厳しく教えられたのです。

室崎先生と四川の大震災でごいっしょさせていただいた際に、若いひとを育てる大切さ 若い人といっしょに考えていくのだという姿勢を語られ、接していることを楽しく感じておられるのかなと思いました。

いっしょに現場にいること、気持ちをきくことの大切さ。

行政に近いところから、市民のなかに入っていって減災のことをほんとうに考え、情熱愛情を感じておられることに心が動きます。

深刻なコロナ禍のなかで感染拡大を理由に手を引っ込めてはいけないと感じています。

ひとの命と暮らしと地域の一体化、地区防災計画の課題が山積している現在、毎日 地区の話のなかに入って、皆で手作りにする防災を考えています。

青田良介氏 兵庫県立大学兵庫県立大学, 減災復興政策研究科, 教授

研究領域: 震災問題と人文学・社会科学 自然災害科学 防災学

 

私は県庁にいて台湾地震の復興報告書をまとめていた頃に室崎先生に出会いました。

週一回ボランテイアで教えていただきながら査読論文を書きなさいと言われました。その指導のおかげで学位をとることができました。

いま教員の立場に立って、引き継いでいかれればと考えています。

健脚な室崎先生と、ネパールやトルコに行きました。

ネパールで頭を怪我したが、次の日はまたいっしょに動いていました。

またトルコでは、アンカラのお城の急勾配をどんどん登って行かれました。

引退じみたことをよく言われるので、是非引き続き後進の指導にあたっていただきたい。

 

蒲生 哲さん  陸前高田市

巨大な事業費でだいたいハードの整備が終わったところである。

それが正しいであろうと思っています。

コロナ禍のなかでも神戸のひとたちとつながっています。

神戸大学 細く長くという教えが生きていると思います。

 

内藤さん 兵庫県立大学大学院 減災復興政策研究科 第1期生

地元三重県で小学校1年生の担任をしています。

研究科の学生として、先生といっしょに被災地へ入ったとき、「避難所でお花を飾りなさい」と言われました。

広島県の豪雨災害現場の仮設住宅の集会所でお茶会をしたとき、お花を飾るようにしました。

わたしたち学生が不器用なので、仮設にお住まいのあるお母さんがイベントの朝に来られて、「お花をいけてあげるから、器とお花をちょうだい」と言われたのです。

そのお母さんは人づきあいが得意という方ではないけれども、お花を飾ることと、ちょっとした話を楽しみにしておられる方だったと思います。

また、イベントに来られなかった方に、お花をもらってもらうことを口実にお訪ねしたりもしました。

このように、お花を活けることは私たちにいろいろなことを教えてくれました。

私たちはみな、日常の生きがい 友だちとの関わりがある。その日常を少しでも取り戻せるように。

その日常はひとりひとり違うもの。

その違いにわたしたちが気づいて、わたしたちがそれに真摯に向き合うことの大切さを学びました。

現場では、いつも物事がスムーズであったとは言えません。
パッションにあふれてぶつかり合うこともありました。

先生によって集めていただいた学生たち、抱えきれない思いを共有できたのが、研究科の同期の仲間だったと思います。

 

その他の方々からのメッセージ

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芹田健太郎先生より 「お互い心身を磨きましょう。」

現在 CODEでインターンをしている 黒瀬さんより

「このコロナ禍にあって、子ども食堂やベトナム寺院へ来ている方々のお話をきく 耳を傾けるということを意識してやっていきたいと思っています。」

 

室崎先生 最後にひとこと。

安全で安心な社会づくりはエンドレスです。

世界中のひとたちが皆で手をつないで動いていく 大きな輪をつくる第一歩。

基礎的なところに若者がたくさんいるというところが眼目であると思います。

その輪をこれからも作っていきたいです。

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室崎先生、講演会を企画運営してくださいましたCODEの皆様 貴重なお話を誠にありがとうございました。
毎年災害の絶えない日本、解決の道筋の見えないコロナ禍は、世界規模の災害と言えるものです。
ますます拡大する社会的な格差を見るにつけても、暗澹とする思いがいたします。
そして世界の皆が避けてとおることのできない地球温暖化の問題、紛争や政治不安によって国を追われる人たちの存在。

室崎先生のお名前をかねがね伺っておりましたが、黒田裕子さんとのつながりや、ずっと以前から歩いてこられた道のりのお話を伺って、非常に勉強になりました。
青木正美が、室崎先生のかかわっておられた関西学院大学災害復興制度研究所の客員研究員として 村井雅清さんに出会ったところから、makenaizoneが活動をはじめるきっかけになりました。
私事になりますが、阪神淡路大震災のときに亡くなった私の連れ合いも関西学院大学の教員だったことにも思い到ります。
このご縁の不思議さを思い、深く感謝しております。

「まけないぞう」のご縁で「KOBE」とつながっている私たちmakenaizoneも、そのような課題から目をそらすことなく、それぞれの置かれた場所で生きなければと、あらためてエネルギーをいただきました。

室崎先生はじめ関係者の皆さまの長年のご努力に心より敬意を表し、今後ともお元気でご活躍されますよう、お祈り申し上げます。

 

 


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