2013.4.5

2013年4月5日 金曜日

金曜日のバタバタした外来の最中、仲良しの高校の後輩Y子がやってきた。
彼女は実業家で実にユニークな人なのだが、原発に対する考え方や社会への思いに共通のものがある。
しかも、世界の歴史や世界の経済状況など、実に的確な意見をもっている。頼りになる後輩なのだ。

そこで本日の彼女への質問は「ねね、昨日の日銀総裁は何言ったの?さっぱり分からないから教えて?」である。
なにしろ昨晩のニュース、どれを見てもさっぱり意味が分からなかったからだ。
彼女は一瞬考えてから、簡単明瞭に語りだした。

Y「ザックリ言うとね、今から日本も偽札をジャンジャン刷ります。じゃぶじゃぶとお金を市場に出します。だから皆さん使ってね、ってこと」
M「ふ〜ん。だって今までだってやってたじゃない、量的緩和っていうの」
Y「黒田氏はね、チマチマじゃなくて、思い切って今までの2倍、ニセ札を刷りますって言ったのよ」
M「え?ニセ札なの?じゃぁ、いつかは必ず破綻するじゃない?」
Y「必ず破綻するのよ。だって実態経済以上にお札を刷るんだもの。今はアメリカが5倍、ヨーロッパは3倍、ニセ札を刷っているの。日本だけ2倍しか刷ってなかった。それをこれから4倍にするっていう話し」
M「そんな詐欺話を言っただけで、こんなにも株価が上がっちゃうもんなの?」
Y「そうよ、だって気分だもの、株式市場なんてものは」
M「でもさ、そんなカネあったら、福一原発につぎ込まないと今の日本はダメでしょうが。福一に持ってって欲しいよ」
Y「それは無いのよ。ジャンジャン刷って、回すだけ回したらあとは破綻が待ってる。とてつもない大博打だけど4〜5年は持つかもよ」
M「4〜5年もアベノミクスは持っちゃうの?じゃ、消費税上がって日本は壊れちゃうよ」
Y「そうそう、中小零細は完全に立ち行かなくなる。でも安倍ちゃんの階層は保たれるってわけなのよ」

彼女の説明はものすごくストンと腑に落ちた。
そんな金融緩和をして、いったい日本はどこへ行くつもりなのだろうか。今日も福島第一原発では汚染水の漏洩事故があったばかりだ。
やがてバブルがはじけた時、いやその前に、憲法が変わり、戦争に走るしか道がなくなりはしないだろうか。
戦争という名の最大の消費行動以外に、実態経済が動かなくなる日が来ないように、だから十分留意していかなければならないことは分かったのだけれども……。
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