みなさま、”あくろっしゅとわー”村井です。
11月29日に、2回目の大阪での「”まけないぞう”講習会」を開きました。
前回にも簡単にご報告しましたが、大阪にも福島からの避難者(自主避難者が主)が来られていて、子育て、仕事、文化の違いなどいろいろな悩みを抱えておられます。
大阪でのまけないぞう講習会は、こうした方々を対象に行っています。前回参加して下さった乳児を抱えたお母さんが中心になり、「子ぞうの会」(仮称)を立ち上げられ、29日の第2回まけないぞう講習会にまた新しい方々にも呼びかけ開くことになったのです。集まってこられる予定のお母さん達は「何か少しでも収入につながることができるというのは、安心に繋がる」とおっしゃっています。
さて、先日私どものNGOに一通の深刻なメールが福島から飛び込んできました。
福島の東電原子力発電所から10km圏内に住んでいた乳児を抱えたお母さんからです。メールの内容は「福島県内の仮設住宅に入居しているのですが、子どもがアレルギー体質なのでアレルギー対応の粉ミルクを戴けないでしょうか?」というものでした。ここの仮設住宅団地には、生活支援員という被災者を見守る専門員がついています。このお母さんはまずこの支援員さんに「救援物資でアレルギー対応の粉ミルクがありませんか?」と尋ねられたそうです。
返事は「そんなのありません!」の一言で終わりです。お母さんは困られてネットで検索して、私どものNGOに辿り着いたようです。もちろんすぐ粉ミルクは送って差し上げましたが、お母さんは「ここには小さい子どもを抱えているのは私一人です。誰にも相談できず閉じこもりになります。」と、悩んでおられます。
私たちは、ネットワークを駆使してこの仮設団地近くで活動しているグループを捜し、また一応福島県の職員にも現状を報告し、対応をするようにしました。
おそらくこのお母さんは、もう後がなくSOSを発信されたのだろうと推測します。
身近に相談に乗って上げる方さえいれば、とりあえずは不安が軽減する筈です。取り返しのつかない自体にならないように、急いで一人で悩まず、一人で
問題を抱え込まない、環境をつくらなければならない事態です。
このお母さんの傍にいつも”まけないぞう”があればなぁと思っています。「お母さん、一人じゃないですよ!」というメッセージを送り続けたいと思います。もちろん、まけないぞうはプレゼントさせて頂きました。
それから、先日福井大学で「ボランティア論」を講義してきました。
感想文に、一人次のような内容があり、「いい感性してるなぁ!」と感激させて頂きました。
「被災者支援ではなく、人間支援なんだ!被災者である前にそこに間違いなく人がいるんだ!」というものでした。
私たちはともすれば、勝手に「被災者像」をつくってしまいがちです。若者にまた一つ、目覚めさせられました。
我謝さんは福島に行かれるのですね?
福島から県外に自主避難された方も少なくなく、差別などを受けほんとに厳しい生活を送っておられます。そんな中で、「まけないぞう」が大活躍しています!!
大阪の「こぞうの会」 若いお母さんたちが支えあっています。