「まけないぞう」の活動を通して多くの悲しみを観てきましたが、そのぶん、被災者の方やmakenaizoneの人たちなど 多くの人たちに出会え、たくさんの笑顔と幸せを頂いています。

2012年8月28日 火曜日

7月27日 「まけないぞう」を応援している小学校2年生のゆりなちゃんとお母さんからのメッセージを、被災地NGO恊働センターへ伝えました。
#  ゆりなちゃんのメッセージは、こちら と こちらを ご覧ください。
村井さんと増島智子さんから、お返事をいただき、また ゆりなちゃんのお母さんからも返事をもらい・・・ と、メッセージを何回か やりとりしました。
とても心暖まる、そして 大切なメッセージ。「まけないぞう」のご縁で結ばれた、心の声です。
以下にご紹介させていただきます。(編集長)

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7月28日  被災地NGO恊働センター 村井雅清さんから。
みなさん、”あくろっしゅとわー”村井です。
小学校2年生のお便りありがとうございます。
かおりさんが、このぞうさんが生まれた経緯を話されているとのこと、是非内容を聞かせて下さい。

17年前、阪神淡路大震災後小学校6年生の女の子が書いた詩があります。
以下にあるのがその詩です。

「きっと神様の罰があたったんや、もうモノはいらん。ぜいたくはいらん。
水も、電気も、何もかも、無駄に使うとった。消防も、警察もこうへん、
いざというときは、やっぱりご近所さんや、
これからは、自然をいじめんのやめとこ」

ということを 小学校6年生が話したと言われています。
(市民がつくる復興計画より)

私たちは、この詩を「市民がつくる復興計画」でとりあげ、発信しました。
しかし、この17年間この大切なメッセージを忘れていたと思います。
「フクシマ」が起きることも予測していたのだろうなぁと思います。

だから、子どもたちのメッセージと私たち大人がどれだけ向き合うかが問われているように思います。
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7月28日  被災地NGO恊働センターの増島智子さんから。
みなさま  いつもお世話さまです。
今日は素敵な数々の写真をお送り頂いて、ありがとうございます。
お子さんが「まけないぞう」と一緒に寄り添って寝ている写真は思わずほほえんでしまいました。
先日の若林さんの姪っ子さんのお写真も素敵でしたね。やはり子どもさんには癒されます。

最初のメールの2枚目の写真の「まけないぞう」は神戸のKさんのぞうさんだとわかりました。
(#編集長  注:フランスへ届けたぞうさんの写真も送ったので、そのぞうさんです)
彼女は神戸の時からずっとぞうさんを作り続けくれています。
先日は、九州の水害でタオルが足りないと話すと、すぐに箱にいっぱいのタオルを届けてくれました。

彼女は事務所にぞうさんを時々届けてくれるのですが、先日お友達に付き添われて来たときに、そのお友達が、私たちの事務所にある、観音様に書かれている慰霊文を読みながら、涙していました。
その文章の一文にはつぎのようなことが書かれています。
「一面火の海と化し、その焼け跡には、手にした鍋に母親の骨を拾う少女の姿があった」と・・・
その言葉を読んでお友達の女性は「そんなこともあったね」と涙をこぼしていました。

時間が経っても忘れられないこと、時間が経つにつれて変わっていくこと、人は生きてい中で、本当に多くのさまざまなことを経験します。

17年前の震災も、東日本の震災も、震災を経験していない人でも、たくさんの悲しみを背負って生きています。
私の神戸の友人がこんなこと言ってくれたことがありました。
「震災でとても辛い思いをしたけれど、そのお陰でたくさんの幸せももらった、東日本の人もそう思えるときが早くきたらいいのにね」と。・・・
私はこの言葉一生忘れないでしょう。

私もこの「まけないぞう」の活動を通して、多くの悲しみを観てきましたが、そのぶん、被災者の方やmakenaizoneの人たちなど 多くの人たちに出会え、たくさんの笑顔と幸せを頂いています。

国も文化も人種も違ういろんな方々に出会えて本当に感謝します。
みなさん、ありがとうございます。

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7月29日  ゆりなちゃんのお母さんから。

載せてくださった紹介、写真を娘本人に読み聞かせて、画面を一緒に見てからお返事したかったので、すっかり遅くなってしまいまして失礼しました。

娘、「わー!!キャンディちゃんにたくさんのいいね!がついているよ、よかったね、キャンディちゃん!!」と大喜びです。

送ってくださった増島さん、村井さんのお返事、読んでいて涙がでました。たくさんの悲しみを乗り越えようとみんなで、笑顔と感謝を紡いぎながら、小さな力を大きな力にするためにがんばっている、本当に心が洗われ、頭が下がる想いです。

被災者支援に限らず、日本人は情に厚くその時はものすごく心寄せますが、メディアが取り上げなくなったり、熱が冷めると忘れてしまうのが現状だと思いま す。でも、心痛いことに、被災された方が数年やそこらですっかり元の生活に戻れるわけではないですし、心に負ったものは月日の問題ではないと思います。
娘 にまけないぞうさんのお鼻のように長く長くキャンディちゃんとその仲間たちのことを考えて行こうね、と話し、実は娘は今回まけないぞうさんをたくさんたく さん頼もうよと言ったのですが、あえて、自分のおこずかいで買えるだけ、そしておこずかいが溜まったり、何かよい機会があったり、心の琴線に触れる時に都 度、切れることなく思い出して、関わって行こうよ、と言いました。
支援は「親が与えるもの」ではなく「自分のもの」として考えて行動して欲しいと思ってい ます。
まだ小学校2年生ですし、どの程度理解できているかわかりませんが、そこは親の背中を見せながら・・・と私も背筋が伸びる思いです。
自分の持ってい るもの、才能を自分の自己実現のためのみならず社会で生かすことがとても大切だってこと、それが微力でも続けていく大切さを教えていき、将来は娘自身がま けないぞうさんプロジェクトのような素晴らしいプロジェクトを立ち上げられる人になって欲しいと思います。
上智大学の教育精神、”Men and Women for Others, with Others”を私も娘も心に日々歩んでいきたいと思います。

私自身は、ここがいつも家に居なくて地域との連携が薄い働く母の弱いところで、これをどのように地域や地域の学校で広めていけばいいのか模索しているところですが、引き続き考えておりますのでどうぞキャンディちゃんのお鼻のように長く見守っていてください!

こちらは現在33℃の猛暑です。よい一日をお過ごしください!

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8月3日  増島智子さんから。

みなさん

いつもお世話さまです。
神戸もかんかん照りで、毎日猛暑です。日本も海外もどこもかしこもそんな感じですが。。。
暑さに負けじと、クーラーは使わず、打ち水をしたり、風の流れを考えたり、照明を減らしたり  なんやかんや工夫をして、暑さを乗り切ろうと日々奮闘中です。
ゆりなちゃんのお母さんのメッセージありがとうございます。

大切なお小遣いで「キャンディーちゃん」をご支援頂いて、とても感謝致します。
ゆりなちゃん、ありがとう!!

「支援は「親が与えるもの」ではなく「自分のもの」として」という言葉がとても印象に残りました。
2年生でもきっとその言葉を意味をお母さんの背中を観ながら、感じていると思います。
ぞうさんのお鼻のように長く、活動を支えて下さるということも、大変うれしく思います。

以前、神戸の震災できた中学生の生徒さんが、タオルをたくさん集めて仮設の作り手さんに届けてくれたことがあります。
その時に、その生徒達は、近隣の住民にチラシなどを配布して、タオルを呼びかけたそうです。
その時に各家庭を訪問して、「こんな所に目の悪い人がいたんだ」「ここには一人暮らしのお年寄りが」など、近隣の人のことを初めて知ったそうです。それからは、「神戸には直接関係ないけれど、まずは隣近所の人への挨拶からはじめようと思います」 というメッセージをくれました。
「まけないぞう」の「一本のタオル運動」を通して、被災地外でのコミュニティづくりのきっかけになったのです。

ゆりなちゃんも、この「まけないぞう」活動を通して、「まけないぞう」への支援だけでなく 社会の力になれるようなきっかけになってもらえたらうれしいです。
そんな輪がどんどん広がって支え合いの社会がどんどん築けたら、いいですね。

このゆりなちゃんのキャンディーちゃんは、大船渡産のぞうさんでしたか?
このぞうさんの顔からすると、思い当たる人がいるんですが・・・ もし、覚えていたら教えて下さい。

では、暑さが厳しいのでお身体を大切に・・・

増島

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